コニカARレンズを数本持っています。1眼レフ用のレンズです。このレンズ、フランジバックが短くて、EOSでも超近接でしか使えません。しかたなくちょっと改造してフォーサーズで使っていたのですが、どうしても能力の半分しか使わないのはもったいない気がしていました。
しかし、このレンズ達を付けられるコニカのボディーが中古市場にあまりないのです。たまに見つけても法外な値段が付いていて、ちょっと遊ぶには辛いものばかり。元々コニカARのカメラは安っぽいことで有名で、コレクションとして飾っておくようなカメラではなかったらしいのです。それで、完動品状態で出てくる中古品が無いのでした。
ところがちょうど手ごろな値段のしかも(私の持っていないサイズの)レンズ付きが、見つかりました。
”Acom-1”+KONICA HEXANON AR50mmF1.7
ボディーの外観はぼろぼろ、貼り革が縮んでみすぼらしい格好です。レンズは絞り羽根が粘ってレリーズ時に絞りこまない。「ありゃ?これはジャンク品では?」と疑いながら色々と触ってみました。
手持ちのレンズに交換してボディーの調子を見ると、一応シャッターは切れます、露出計も生きていました。当然絞り羽根も所望の位置まで動作して、それなりのシャッター速度になっているようです。巻き上げ巻き戻しも少し重い感じですが動作します。
ではレンズの方はと見ると、外観はやつれてはいますが、目立った傷は無く、ピントリングの動きはとても滑らかでした。ただ絞り羽根が油で濡れているだけのようです。
開放測光のカメラですから、シャッターが切れる瞬間に絞り羽根が指定位置まで絞りこまないと露出オーバーになります。常に開放絞りで使うつもりなら良いですが、このカメラは珍しくシャッター速度優先のAEなんです。カメラが勝手に絞り値を決めて羽根を絞りこむタイプなんです(もちろんオールマニュアルも可能ですが)。しかもシャッターの最高速は1/1000秒ですから、滅多なことで開放絞りになんて出来ません。
値踏みの結果、レンズは「ジャンク手前」ですが、ボディーは「並品の下」くらいですね(4K)。
レンズは後で分解清掃してやれば復活しそうですので、それも楽しみの一つと言うことにして、「商談成立」「お持ち帰り」となりました。
帰りがけに、早速フィルムを入れて試し撮りしました。
Acom-1+AR40mmF1.8
Acom-1+AR28mmF3.5新
露出計の調子も良さそうなのでちょっと工夫をして、粘った50mmF1.7も使ってみました。なんとセルフタイマーにするとミラーアップして絞りこんだ状態で待機するのです。10秒も待っていれば粘った羽根でも何とか間に合います。
Acom-1+AR50mmF1.7
上の2枚は、真っ暗なファインダー状態でしばらく我慢するという格好で手持ちで撮影したのですよ。
一緒に持っていた Ikon+PLANAR50mmF2ではこんな感じ
ARレンズ、良いですね。
帰宅した夜には、50mmF1.7の絞り羽根を洗ってしまいました。快調に動くようになりましたよ。
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